よく「冬はどうしてるの?」と聞かれますが、
冬期間は晴れ間を見ては畑の見回り、枝の誘引をしています(^O^)/
また、昨年の反省や今後の栽培計画の練ったり見直したりと、この時期しか出来ないことをやっています。
さて年々気象変動が大きくなり、豪雨などの災害が頻発しているのは農家のみならず世界中で知られている事です。
当然、毎年良質な農産物を提供するには困難になってきています。
↑瀬戸ジャイアンツは大変デリケートな品種で栽培難易度は毎年上昇しています(笑)
ブドウ栽培においても長雨や豪雨の被害が多発しており、
特に皮ごと食べるブドウは雨の影響を受けやすいです
外見上は
・裂果
・シミ
・着色不良 など
食味上は
・甘くない
・味がない
・皮が固い(厚い) など
これに加え、病害虫が多発します。
では、農家はこのまま異常気象に右往左往されてばかりでいいのでしょうか?
私はそう思いません。
雨で散々な思いをした農家たちが、みんな辛い現状を共有し合い、
農家たちが集まれば、いかにも「みんな辛い=それが安心。正しい。」という雰囲気に包まれます。
そんな状況を私はJA時代から見てきていますし、ずっと違和感を感じていました。
それでは農家はいつまでも貧しさから抜け出しません。
産業として経済的な魅力が無ければ後継者も途絶えます。
なぜ雨が降るとよくない事がおこるのでしょうか?
農家は、今まで見えなかった部分をもっと知る必要があるのではないでしょうか?
これから先はホルモンマネジメントの観点から申し上げます!
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雨=窒素です。
植物ホルモンのジベレリンはこの窒素に反応しますので、雨が降ればジベレリンが活性化します。→前ブログ。ジベレリンはチッソに反応する
窒素を施した畑では尚更、ジベレリンが活性化どころか超活性します。
つまり、降雨以上にジベレリンを活性化しないようにすれば雨は怖くありません。
おらほぶんどでは大粒ブドウを無肥料で栽培しているので、今のところは、雨の影響は少なく、お客様から喜んで頂けるブドウを提供できています。
更に、無肥料栽培を7年間続けてきて、尚且つ、樹のホルモンが整いだしてくると
収穫期の雨で全体のホルモンが活性し、食味が向上してくる現象を私は体験しています。
実は、雨が降るほど果物は美味しくなるんです。
雨を味方に出来たら、そりゃ農業楽しくなりますよね(*^-^*)
「農業には肥料が絶対だ」という農家さんは、ほぼ100%に近い割合でいらっしゃると思います。
しかし肥料の量が多ければ、農薬の回数も増えます。
過去に肥料量をどんどん増やして「肥料を増やして最高だった!」という農家さんは私は知りません。
これまでの農業は外側からのアプローチばかりに頼り、植物内でどんな事が起こっているのか研究されてきませんでした。
異常気象としっかり対面し、これを機に肥培管理そのものを見直してほしいと思っています。
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